実のところ、特にシルバーは売れる場所とそうでない場所にかなり開きがあります。もちろん、人通りの多い繁華街か閑散としているところか、という当たり前の問題は別にして、日本全国平均的に売れるわけではなく、エリアによる格差が非常に大きいのがこの業界の特徴です。厳密には売れる、売れないの区分けというより競争過剰かそうでないかの違いになるのですが、都市部は競争が非常に激しく供給過剰気味、つまりたいへん売りにくい状況ですが、地方に行くほどのんびりと独占的に商売ができるため売りやすい傾向にあります。この差は極端で、都市部はショップがありすぎて潰れてしまったりする一方、地方では需要のわりにはショップが一軒もないような状況です。特に東京、大阪とその周辺エリアは競争が非常に激しいですし、シルバーのある意味発祥地のような福岡もさすがに業者の数が多く苦戦を強いられそうです。やはり地方で同業のショップが進出していないエリアというのが一番有利と言えます。フリマに関しても同じことが言えるかもしれません。都心部のフリマは同一会場に2店も3店も同業者がかぶってしまう一方、地方のフリマは自分の店のみという好条件になりやすいですし、しかもそのエリアにもともと実店舗などないような土地柄はかなり狙い目と言えそうです。
また、場所は日本に限定することはないと思います。ことばの壁を越えられればマーケットは無限です。日本発海外向けの通販サイトなどは夢がありますし、規模の大小を問わず、海外居住者による開業はより現実的です。日本は現在何かと不況の暗いニュースばかりですが、世界に目を転じれば景気の良い国だってあるはずです。特にタイの問屋で仕入れをしていて思うのは、アラブ諸国や南米からのバイヤーの勢いです。日本のバイヤーがちびちびと仕入れしている横で、計算も何もないような豪快な買い付けをしているのが彼らだったりします。また、日本での商売に行き詰まったら海外、というのもひとつの策としてアリだと思います。
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